臨時休業に対する学習支援の取り組み

新型コロナウィルス感染症拡大にともなう「臨時休業」中の本校の学習支援の取り組み


 日本国中に猛威を振るった新型コロナウィルスも、私たちの生活に大きな変化をもたらしました。「緊急事態宣言」による企業や家庭への「自粛要請」など、人の動きがなくなる事態になってしまいました。
 全国の教育機関も例外ではなく、3月から長期間の「臨時休業」が続き学習の遅れが心配されました。4月、5月は、ほぼ生徒の登校がなく、学習は課題を印刷し郵送することで対応しました。
 しかし、それだけでは、学習の遅れ、生活リズムの乱れが懸念されるため、本校ではICT教育を推進してきたノウハウを使い、今回の「臨時休業」の学習支援に取り組みました。その様子を紹介します。


 

1、Microsft365(旧office365)を使用した授業配信

店内イメージ

 授業の遅れを取り戻すため、3年次の授業を使い、オンライン授業を行いました。学校のパソコンから生徒の携帯等に授業を配信しました。時間は50分間を設定し、通常の授業同様に行っています。教師のトークやPowerPointを使った説明、生徒のリアルタイムな意見発表があるなど、活気のある授業を行いました。授業は、現代社会、国語表現などで、一度に70名の生徒が参加し、活発な意見交換がなされました。


2、分散登校の授業の並行実施

店内イメージ

 本校では、5月18日から年次ごとに分散登校を行っています。三密を避けるため、朝のHRから各学級を2つの教室に分けました。1つの科目の授業も2教室に分かれてしまうため、一方の教室の授業をもう一方の教室にある大型ディスプレイに映し出し、リアルタイムで同一の授業を行いました。教科担任のいない教室では、テレビに映し出された画像を視聴しながらサポート教諭の助言をもらい、学習課題に取り組みました。


3、WebによるSHRの実施

料理イメージ

 長期化する「臨時休業」の中、昼夜が逆転してしまうことが心配されました。そこで、Teamsというチームコミュニケーションソフトを使用して、朝8:30からWeb上で朝のHRを行い「おはようございます」の交換を行いました。朝起きて、その日に取り組む内容を確認し、1日の生活のリズムを整えるのに役立っていたと感じます。また15:30にはもう一度全員がログインして、一日の日課を確認しました。生活のリズムを整ええることに大いに役だったと感じます。


4、Teamsによる課題配信、課題提出、評価

食材イメージ

 生産技術系列食品分野では、以前から取り組んできたICTを使った授業をそのまま、「臨時休業」に使用し、実施した課題の評価まで生徒に伝わるシステムを使用しました。今回は魚の缶詰を使ったアイディア料理を家庭で作る課題を出されました。
 どのような観点で評価されるのかも提示しました。出来上がった写真とレシピそして、アピールポイントをTeams上にアップしました。味は食べてもらった親に採点してもらい、商品としてのコンセプトや見た目などを学校で観点に従い評価しその結果を個別に配信しました。


5,人数の少ない選択授業だからできる配信授業

食材イメージ

 3年次のコミュニケーション英語では、少ない人数のためTeamsを使いALT(外国語指導助手)と一緒にオールイングリッシュでコミュニケーション能力を向上させる授業を行いました。携帯を見ながらALTからの質問に答えていくという体験重視の授業を行いました。


6、動画配信授業

食材イメージ

 2つの授業で動画を配信しました。1つは、数学Ⅱです。臨時休業中の課題としてまだ学習していない単元の内容を予習課題として配信しました。演習課題のフォローとして10分程度の解説動画を配信しました。まだ、1つの動画しか上がっていない状況ですが、順次増やしていきたいと考えています。
 もう一つの授業は「エアロビクス」です。外出自粛の中、運動不足が深刻な状況になり、生徒もストレスがたまる状況でした。エアロビクスの担当の講師の先生にお願いしたところ、30分のフィトネス動画を作ってくれました。それを少し加工して、StreamというMicrosoftの動画ストリーミングサイトにアップしました。強度が高めのエアロビクス動画でしたが意欲的にトライし、その様子を動画で送ってくれた生徒もいました。